昨今、様々な批判を浴びている労働者派遣ですが、「派遣社員」は日本経済における重要な調整弁でもあり、需要は決してなくならないと言えます。
然しながら、世論・政治の動向で法律が大きく変化していることも事実です。
当社では、法改正や通達に対応したアドバイスや許認可申請を行っています。
労働者派遣事業について
労働者派遣事業の種類
一般労働者派遣事業
特定労働者派遣事業以外の労働者派遣事業。世間一般で「派遣業」といわれている形態で 登録型や臨時・日雇の労働者派遣を行う場合は、一般労働者派遣事業の許可(厚生労働大臣)が必要となります。許可の要件は多く、また許可が下りるまでに2~3ヶ月かかります。
許可申請手数料は、{12万円+5万5千円×(一般労働者派遣事業を行う事業所数-1)}の収入印紙、及び登録免許税9万円(許可1件あたり)の領収証書を貼付する必要があります。
特定労働者派遣事業
常用雇用労働者だけを労働者派遣の対象として行う労働者派遣事業をいいます。
(※常用労働者とは、雇用契約に係わらず、実質的に期間の定めのない雇用をされている労働者をいいます。)特定労働者派遣事業を行うには、厚生労働大臣へ届出を出すことにより可能となります。
書類に問題がなく補正が入らなければ、即日届は受理され、営業が可能となります。(念のため2週間程度の余裕はもってください。) また、届出に対する手数料はありません。
一般労働者派遣事業の許可取得についての注意点
(主な事項を抜粋して紹介します)
派遣元責任者講習
許可の申請に先立ち、派遣元責任者講習の受講が必要となります。
指定機関がいくつかありますが、予約が取りにくいため、実施機関と開催スケジュールを早めに確認してください。
事務所の面積
労働者派遣事業所として使用する事務所の面積が20㎡以上あることが必要です。
また、個人情報が管理できるような鍵のかかる書庫なども必要となります。
財産要件
許可基準が見直され、申請事業所の資産要件が引き上げられました。
新規許可の場合は平成21年10月1日から、既存の許可事業所の更新の場合は平成22年4月1日から変わります。
1事業所当たり | 旧要件 | 新要件 |
---|---|---|
基準資産額 (資産-負債の額) |
1,000万円以上 | 2,000万円以上 |
現金・預金の額 | 800万円以上 | 1,500万円以上 |
タイムスケジュール
- 1定款変更(事業目的追加)
- 2会社の純資産確認(派遣業許可申請2,000万円必要)→ 増資手続き
- 3派遣元責任者講習会受講(受講申し込み)
- 4必要書類の準備、許可申請書作成(ご確認)
- 5労働局にて事前打ち合わせ(訂正等)
- 6許可申請書提出
- 7事業所検査
- 8許可番号通知
- 9営業開始、許可証の交付